先日、ITパスポート試験を受験して合格した。というのは、自分はITに関して苦手意識を持っていて、この情報化社会を生きていく上で、このままではまずいと感じたから。試験合格というゴールがあった方がモチベーションを保ちやすいし、勉強もしやすい。
そんなわけでITパスポートについて調べたこと、合格するまでにしたことをまとめておく。
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最低限のIT知識は全社会人の必須科目
1990年代以降、社会はテクノロジーの発達とともに急速に発展してきた。インターネットを通して世界中で情報を共有することが可能となり、経済•社会にIT革命と呼ばれるほどの変革が巻き起こった。現代においては誰もがPCを使って仕事をすることが当たり前となり、様々なITツールを活用して業務を遂行することが求められる。もはや業務とITは切っても切り離せない関係にあり、最低限のIT知識はほとんどの社会人にとって必須科目といえる。
IITパスポートはこの最低限のIT知識を身に付けるのにちょうどいい資格なんだ。
試験の難易度と合格率
【必要な勉強時間】100〜200時間程度
【試験日程】通年
【受験者数】25万人/年
【合格率】50%前後
経済産業省が個人のIT関連能力を示すITスキル標準という指標を定めている。ITパスポートはスキルレベル1の能力があることを示す唯一の情報処理技術者試験である。スキルレベル1は情報技術に携わる者に最低限求められる基礎知識とされている。試験申込のページにも「すべての社会人が備えておいてほしい情報技術の基礎知識を受験者に習得していただくこと」が試験の狙いだと記載されている。IT国家資格のエントリー試験という位置づけ。
はっきり言って試験自体はかなり簡単だ。
履歴書に書けるような資格ではない
資格を習得する際、履歴書に記載することで就職や転職に有利になることを期待する人も多いと思う。しかし、ITパスポートに関しては取得したことそれ自体が有利に働くことはまずないと言っていい。履歴書に記載したとしても、面接官は「パソコンは一通り使えるのかな~」程度の印象しか抱かない。
IT系の企業を受ける際、こんな誰でも取れるような資格を履歴書に書くと「空気よめないやつ」と思われるかもしれない。
いつでもどこでも受けられる
CBT(Computer Based Testing)方式というコンピュータを使った試験方式を採用していて、全国様々な試験会場で随時試験を受け付けている。そのため、試験勉強の開始時期や期限を意識する必要はなく、思い立った日から学習を始めて、合格できる実力が身に着いたと確信した時点で受験を申し込めばいい。
これは受験者にとってはとてもありがたいし、主催者側も採点が楽なはず。情報系資格は全部CBTでやればいいのにと思う。
テキストは1冊買えば十分
テキストは人気のものを一冊買って読むだけで十分。通信教育やまして通学して講義を受ける必要なんて全くない。というのはITパスポートの大半の問題はその語句を知っているかどうかの単純な知識を問うものなんだ。2進法や損益分岐点の特定、稼働率を求める問題など一部簡単な計算問題も出題されるが、中学レベルの数学を知っていれば、テキストを読んで十分に理解できるレベル。難しい思考が要求されることはない。自分は当時amazonランキング1位だった「いちばんやさしいITパスポート絶対合格の教科書」を使ったけど、正直テキストは何を使ってもいいと思う。
問題を解いてはテキストを読むの繰り返し
各分野毎にテキストを読み、直近の過去問題を解く。間違えた問題については再度テキストを読み、記載がなければ用語をぐぐる。テキストを一周したら、過去問を1回分ずつ解き、都度、間違えた問題について用語を調べる。3〜4年分問題を解いて、700点以上安定して得点できれば合格できる。
過去問道場を最大限活用すべし
情報系資格受験者の間ではあまりにも有名な過去問道場というサイトがある。直近20年以上の過去問をまとめていて、問題を分野ごとに解いたり、学習履歴を管理することもできる。問題集をわざわざ買う必要はない。ITパスポート過去問道場を利用しよう。
取得すべき人は?
ITについて学びたいけど苦手意識がある、何から手を付けていいかわからない…。そんな人が勉強をするための取っ掛かりにするのにちょうど良い。今後、税理士や会計士、司法書士や行政書士といった難関資格取得者の仕事がAIの普及によって代替されると言われている。資格取得自体の意義が危ぶまれる時代に突入しているけど、情報テクノロジーの知識はこれからの時代も変わらず、いやますます必要になってくる。そのためITパスポートは資格取得が目的というより、知識を得るために勉強の取っ掛かりにするのにちょうど良い。その意味ではITパスポートはとても有意義な資格だと思う。
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