【体験談】事務系総合職という選択【バックオフィスで働く】

自分は新卒で今の会社に事務系総合職として採用されて、丸8年が経とうしている。過去には総務部と経理部で業務を経験し、現在は人事部に配属され業務にあたっている。実際にバックオフィスで仕事している側の視点から事務職の実態を解説する。

事務職を志望した理由は楽そうだから

自分が事務職を志望した理由は「事務って楽そう」というクソみたいな理由だった。当時モラトリアムの真っただ中で就職活動をしていた怠け者の自分は、「営業とかノルマ課せられてきつそう。事務職なら毎日同じような仕事だけして、定時で上がれるはず」なんて舐めたことを考えていた。特にやりたい仕事が決まっていたわけでもない自分は、とりあえず「楽そうな」事務職を募集している会社に応募することにした。

事務職には2つの意味が存在する

事務職には単に事務仕事をする職という意味と本社のコーポレート機能を担当する職という2つの意味が存在する。

事務職には総合職と一般職の2種類がある

  • 総合職:社内のバックオフィスと呼ばれる管理系部門(人事、総務、経理、法務など)に配属され、社内のコーポレート機能を担う。業務範囲が広く、将来の管理職、幹部候補として会社から期待されるポジンション。
  • 一般職:資料作成や日常の定型業務を担う。サポート業務がメインで、基本的に内勤業務。転勤がないので結婚・出産といったライフスタイルに合わせて働くことができるため女性が多いという特徴がある。単に事務仕事をする職というとこちらの一般職を指すことが多い。

事務系総合職の配属先

企業により名称や組織体系は異なるが事務系総合職は主に以下の本社機能を担当する部署に配属される。

  • 経理:会計・財務に関する部署
  • 人事:採用・労務・組織制度に関する部署
  • 総務:庶務・広報その他多岐に渡る業務に関する部署
  • 法務:法的手続きに関する部署

8年仕事をして見えてきたこと

自分は2014年に新卒で今の会社に事務系総合職として入社した。
転職を考えて他の会社について調べたり、他の会社で働いている友人に話を聞いたりもした。
そうして自分の会社と比較してわかったことは下記の4点。

  • 残業が少ないかどうかは会社次第
  • プレッシャーの掛かる場面は少ない
  • 事業規模によって仕事のやり方は異なる
  • 同規模の会社への転職は割と簡単

一つ一つ解説していく。

残業が少ないかどうかは会社次第

事務職というと定時上がりで残業が少ないイメージがあるが、それが当てはまるのは主に一般職。総合職の場合、残業が少ないかどうかは本当に会社次第。仕事量はある程度決まっていて、それにどれだけの人員を投入するかは会社次第だから、残業が慢性的に多い会社もあれば、毎日定時上がりの会社もある。

プレッシャーの掛かる場面は少ない

これは事務職全般に言えることで良くも悪くもプレッシャーの掛かる場面は少ない。制度の変更やシステムの導入などを必要とする場面はあっても、ノルマに追われることはないし、他人と競争するようなことはない。その代わり事務の仕事は出来て当然といった感じだから、他人から褒められるようなこともあまりない。

事業規模によって仕事のやり方は異なる

バックオフィスとして必要とされる機能はどの会社も同じなんだけど、会社の規模によってその実現の仕方は異なる。例えば、今の自分の会社は給与の計算や社会保険に関する手続きを会社の人事部門で行っているけど、従業員が5,000人を超えるようなグループ会社ではその業務を担当する専門の子会社を作って、その子会社で一括して行うことも多い。あるいはもっと小さな会社では社会保険労務士に外注することもある。

同規模の会社への転職は割と簡単

どの会社もバックオフィスとして必要とする機能は同じだから、年齢に応じて相応の実務を経験していれば事務系総合職の転職は割と簡単。同じ職種で欠員が出れば、仮にその業界で仕事をしたことがなかったとしても雇ってもらえることが多い。実務を通して蓄積される知識や経験に共通項が多く、汎用性が高いのがその理由。

そういう意味ではつぶしのきく仕事と言える。ある業界で仕事をしていて、技術革新等の外的要因をきっかけに業界そのものがオワコンになったとしても、別の利益が見込める業界に転職できる。

一方で実務未経験者は敬遠される傾向にある。また上記に書いた通り、事業規模の壁が存在するのも事実。

職種未経験者が資格を取得しても事務職に転職できない理由

2022年2月17日

追記:【2022年5月】実際に自分も転職しました。

中小企業から大企業へ転職してもうすぐ1年が経つ話

2023年2月19日

 

事務職という仕事のこれからのあり方について

日々、テクノロジーの発達とともに企業や個人の環境は目まぐるしく変わっている。これからの事務職という仕事のあり方について自分が予想することは下記

  • これからも事務系総合職の仕事はなくならない
  • IT技術を活用する能力が必要とされる

一つ一つ解説していく。

これからも事務系総合職の仕事はなくならない

巷では事務仕事はAIに代替され、いずれなくなると噂されている。確かに技術の進歩と共に効率のよいシステムの導入が日々進んでいるのは事実。実際、銀行を筆頭に一般職の採用人数は大きく減っている。ただ、これは事務職に限ったことではない。営業職や技術職も同様、単純労働は機械に置き換わっている。事務職というと日々のルーチン業務を思い浮かべる人が多いから、なくなる職の筆頭のように言われているが、コーポレート機能そのものが無くなることはない。

IT技術を活用する能力が必要とされる

経理であれば会計や財務の知識が、労務であれば給与や社保の知識が必要とされる。加えてこれからは、IT技術を活用した業務の再構築を行うスキルが必要になってくると思う。業務全体を俯瞰し、処理を可能な限り自動化するために業務フローを構築することができる能力。自動化や効率化を実現するためのシステムの要件を定義し、業務の可視化・標準化を進めていく能力が必要とされるし、実際今の会社でもそういう人材が重宝されている。

仕事には向き不向きがある

結局仕事には向き不向きがあるから、事務系総合職という仕事がおすすめできるかどうかは人によるとしか言えない。
自分はどんな仕事が向いているのかを見極めて、それにあった仕事を選択するのが大事。

 

 

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